龍神沼の自由帳

気が向いたら更新しますわ

青い地球は誰のもの

 1970年代10代から20代への10年間、冷戦の時代、資源枯渇への恐怖、環境破壊、民族対立、第3世界の貧困、政治への不信、円高、国際貿易摩擦学生運動はより過激なものへと進化し、世界の空はハイジャックに恐怖し、テロリストが世界を闊歩し、中国の人口は増え続け、南北間の格差は拡大し続け、ベトナムから、ナイジェリアから、パレスチナから難民達は増え続け、ベトナムで、シナイ半島で、アンゴラで、モザンビークで、東パキスタンで、硝煙が消える日は無く、世界は狭くなっていくのに、イデオロギーや民族や宗教や貧富によって国と国、人と人の距離は広がっていくばかり、そして頭上に吊るされたダモクレスの剣に怯えていたあの頃の僕。でも世界には夢と可能性が溢れ、新鮮でおどろきに満ちた毎日が待っていた。星さえ姿を現しそうな蒼穹の下に生きていたような気がする。満天に輝く宇宙世界にさえ何時かはこの手が届く気がしていた。全ての問題は、人類の叡智によっていずれは解決されるものと信じていた。混迷の80年代、低迷の90年代、無明の2000年代、世界は人が増え棲み難くなっただけで、何も変っちゃいない、全ての問題は、積み残されたまま放置されている。人はいつまでたってもその愚かさを失わない。無邪気に未来を信じていたあの頃の気持ちを、もう一度自分の中に、そして世界の全ての人の心に広めることはできないんだろうか。