- 作者: 趙無眠,富坂聰
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/02
- メディア: 新書
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著者は触れていませんが、中国に侵入して中国を支配した外来部族と日本では大きな違いがあります。それはモンゴル族にしろ満州族にしろ文化的に中国に大きく劣っており、それぞれが持つ軍事的優位によって中国を支配したのに対し、当時の日本は軍事力だけでなく文化的にも中国に対して優位に立っていたことです。中国に侵入した外来部族国家が文化的劣位性よって中華文明に取り込まれてしまったのに対し、仮に日本が中国を支配下に置いた場合、逆に日本支配下の台湾や朝鮮で起こったことが中国で起きた可能性のほうが高かったのではないかと思います。おそらくその結果として中華文明は解体され、地方ごとに独立した複数の国家が中国大陸に存在することになっていたのではないでしょうか。