龍神沼の自由帳

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中国の経済成長は世界の破滅

 景気のいい話もいいんですが、中国に何か起こったときの有事対策について日本では何か計画があるのでしょうか。ほんのわずか前にSARSで大騒ぎし、今年は反日暴動に慌てふためいていながら、依然として中国に大量の投資を続けているわが国の企業の経営陣には、右へ倣えの水稲耕作型民族の伝統的意識が連綿と受け継がれているのでしょうね。中国大陸で起こることは、台風や地震みたいに一過性の天災であると勘違いしているんじゃあないんでしょうか、彼らは。
 前にも書きましたが、中国大陸の統一国家は国民を食わせることができないときその天命は尽きる運命にあります。今中国で13億の民衆が餓えたとき、それを養う余力はアメリカにもEUにも南半球の農業大国にもありません。そして中国の民衆も大躍進の頃はいざ知らず、現在では経済発展による贅沢とある程度の自由を手に入れてしまっています。いまさら国家の強権による食料配給制を敷いたところで国民を抑えきることはできないでしょう。
 なぜならば、第一に中国国民間の貧富の差が拡大しているからです。第二にインターネットや携帯電話によって、国家による情報の統制ができなくなっているからです。そして第三に中国では農地を離れ低賃金で沿海部において働く流民が大量に発生しているからです。
 富が偏在しているということは、たとえ潤沢に食料が出回ったとしても貧窮階層には充分な量が行き渡らなくなるということです。なぜならつい近年日本で起こった米不足や石油危機の時の騒動を思い起こせばわかると思いますが、流通部門における買占めや売り惜しみが必ず起こるからです。既に箍の外れている中国の民間企業*1は国家の危機になろうが餓死者が出ようが金儲けをやめることはないでしょう。
 一方で餓えた民衆たちもネットや携帯で情報が簡単に手に入るため、活発に行動することになります。生きていくために彼らは、来るか来ないかわからないような配給を待つよりは自らの手で食料を得るための方法を取るでしょう。あるところで略奪や暴動が起これば、その情報はネットとともにあっという間に広がり中国全土が混乱状態に落ちてしまう可能性は決して否定できない思います。そしてそのとき暴動や略奪の先頭には、何も失うものを持たない無産階級といっていい大量の流民たちが立つことになるでしょう。

*1:いや国営企業も含めてですね