龍神沼の自由帳

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設定・加古建造の動機付け

 帝國海軍水雷戦隊はジュットランド海戦に参加したものの、緒戦で旗艦が大破して指揮系統の混乱から雷撃戦で五月雨式の攻撃に終始し、戦果を得る事のないままいたずらに損害を増やした。
 敗因として、旗艦とされた軽巡洋艦の抗甚性のなさが挙げられる。水雷戦隊は通常旗艦を先頭におき一列縦陣で戦闘行動するのだが、襲撃運動に入った時相手艦隊は当然のことながら先頭にいる大型艦を戦隊旗艦と認識し、その指揮能力戦闘力を奪うためほとんどの砲火を先頭艦に集中する。ジュットランド沖の戦闘の際、装甲がほとんどないに等しい軽巡洋艦が旗艦に充てられていたため、瞬時にしてその指揮戦闘能力を喪失してしまった。仮に駆逐艦に追随できるほどの速力を持つ装甲巡洋艦が旗艦として配備されていたと想定した場合(もちろん当時該当するような性能の艦艇は金剛級巡洋戦艦以外には存在せず、誰もそのクラスを持って水雷戦隊旗艦に充てようとは考えもしなかっただろう。)、駆逐艦軽巡洋艦の火力では阻止し得なかったものと考えられる。もちろん主力艦から砲火を指向されることもあるだろうが、彼女たちにはその主砲を向ける相手が別に存在しているので、それは想定外ということにしておく。