龍神沼の自由帳

気が向いたら更新しますわ

奥歯に物がはさまって表現が不自由になる

拾ってきたので後で精読

参考人白川方明君) 
 1.伝統的政策と非伝統的政策という言葉については、実はこれ、その言葉自体は今使われておりますけれども、論ずる人によって実は定義がかなり異なっているというのが実態でございます。
2.政策金利の引上げとか引下げ、これが伝統的な金融政策だということについては意見の一致はほぼあるというふうに思いますけれども、例えば社債、CPの買入れ、これは明らかに個別の信用リスクを中央銀行が負担する行為ですから、これは非伝統的政策というふうにみんな見ているというふうに思います。
3.国債の買入れでございますけれども、今お配りになりましたこの表では、これは国債買入れというのは伝統的政策の一番左にあるわけでございます。
4.これ、まさに日本では、ずっと国債を中心的な手段として使ってきましたから、まさに日本では伝統的政策ですけれども、しかし多くの国では実は国債買入れは行っておりません。
5.したがって、海外ではむしろこの国債買入れを非伝統的政策として区分していて、そういう政策をやっていいのかという議論を今海外で、一方でまたやっている。
6.そういう意味で、その伝統、非伝統ということも、実はかなり人によって、それから置かれた中央銀行の状況によってまた異なっているということでございます。
7. 私自身は、そういう意味で、一つ一つの政策を伝統か非伝統かということで区分することもそれはある程度は大事だと思いますけれども、大事なことは、どういう政策を取るにしても、それぞれの国の金融市場の構造、それから中央銀行の制度を照らして、その上でその時々の経済、金融の状況に照らして最適の政策を追求するという姿勢にあると思います。
 現状、これは三つの柱で私どもは整理をしております。
8. 一つは、政策金利の引下げということで、これはまさに伝統的な金融緩和政策でございます。
9.第二は、金融市場の安定を確保するということであります。金融市場の安定を確保するというふうに言いますと、ごく常識的にそれはそうでしょうという感じになるところはございますけれども、実は現在の状況では私はこれが最も大事だというふうに思っています。去年の秋以降、まさに経済ががけから落ちるように世界的に落ち込んだその最大の理由は、この最も大事な金融市場の安定というところが崩れてしまって、金融機関間の信頼が崩壊したということに最大の原因があります。そうしたことを防ぐためには、これは金融市場の安定を確保することが大事だという思いでございます。そのための手段として、金額無制限のドル資金供給オペを行うとか、あるいは国債の買いオペもこれは増額をしているということでございます。
10.第三は、CP、社債の買入れが典型でございますけれども、企業金融の円滑化を中央銀行の持てる手段で支援をしていくということでございます。
 現在の局面では、特に二番目、三番目の、つまり市場安定と企業金融円滑化ということが特に大事だというふうに思っています。中央銀行としてどこまで踏み込むことが適切なのかという、これは大塚議員御指摘の非常に重たい課題を常に意識しながら、先ほど申し上げた日本銀行の使命達成にこれからも努めていきたいというふうに考えています。
参議院財政金融委員会平成21年4月9日 質問者民主党大塚議員(元日銀)

奥歯に物がはさまっているのは日銀じゃないです。ECBです。去年恐インフレ病で金利の下げ時を間違えて*1、世界経済の悪化を大きくサポートしてくれた連中です。この段階に至ってもインフレリスクとかのたまわっているECBですが、もはやオールドミスの高校教師みたく清く正しい金融政策の呪縛に囚われたままで、積極的な景気へのサポートを怠って言い訳三昧の毎日です。そこででてくるのが非伝統的金融政策、一般人にはわかりにくいこのもってまわった表現で、欧州の金融危機の打開に積極的に関わることから逃げて廻っているようにしか思えない今日この頃です。
非伝統的金融政策、出口戦略も必要=ECB専務理事:ロイター

専務理事はまた、ユーロ圏で政策金利をゼロに近過ぎる水準に引き下げることは、インターバンク市場を利用する動機付けを弱め、金融市場の機能を阻害する恐れがあると指摘した。
 中銀は利上げにシフトする前に、非伝統的措置を撤回する必要性が生じる可能性があるとの見方を示した。
専務理事は、インフレを伴わない経済回復の実現に向け、適切な時期に過剰流動性を吸収することが非常に重要と発言。
「一般的に言って、非伝統的な措置の撤回がしにくいほど、マクロ経済と金融市場の状況が改善したときに(中銀は)後手に回る可能性が高くなる」との見解を示した。

お前ら本当にやるきあるんかい、信用不安がまったく解決していない段階で景気回復後の過剰流動性の心配をするとか、なんかぴったりの故事成語があったような気がするけど思い出せません。

*1:っていうか下げるべきときに上げちまった大馬鹿者集団です