龍神沼の自由帳

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有事に存在を主張する人民達

中国は13億の人口を擁していますが、世界規模で経済を考えるとそのうち8億〜10億人くらいは存在しているけれど何の影響も世界経済に与えることのない人たちです。彼らのうちの大半は自分で食べるための食糧に若干のプラスアルファぐらいしか生産出来ない零細農民か、劣悪な生産環境の中で低品質の工業製品を最低の生産性で作っている零細工業での生産に従事している人々か、人海戦術が最大の工事手法な土木作業従事者、彼らの生産は世界経済とほぼ無縁で、その消費もまた世界経済と無縁な存在です。それは中国一国を見てもほぼ同様で、彼らは中国経済の中で一種独立した存在と考えたほうが良いでしょう。もちろん中国に輸出したり中国の内需をあてに進出する企業もまた彼らを当てにしてはいません。彼らのターゲットは中国民衆のうち特に経済的に豊かな上澄みの層で、それはせいぜい3000万人から大目に見ても1億〜1億5千万人、それ以外は彼らの経済行為の中ではいない存在なのです。そして彼らの存在感が高まるのはただ一事、危機的な食糧不足、つまり中国を飢餓が襲うとき、そのときだけといっていいでしょう。そのとき彼らは圧倒的力を発揮して中国大陸を跋扈することになります。数多くの中華王朝が崩壊していったときと同じように。