龍神沼の自由帳

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バーチャルマネー新自由主義の崩壊とリアルマネーの逆襲

タイトルどおり。パソコンの中と契約書にしか存在しなかったお金なんて、誰もがそれを必要とする時瞬時にその価値をなくしてしまう。日本人は一部の時価総額経営の実践者以外はそんなもの信じなかった。バブル崩壊によって失った莫大なフェイクマネーが日本人を少し賢くした。日本は世界中に投資しているが、それは実体のあるマネー、故にその価値を減ずることはあっても、それが溶けて消えてしまうことはない。だから世界からドルが消えそのドルが円に替わり日本に還流してくる。その過程で世界の資産は大きくその価値を縮小し、世界経済もまた縮小している。ここ最近世界の金主として存在感を増していた、産油国や中国シンガポールなどのSWFもここ一年余りの金融恐慌によって欧米の金融に出資した資金が大きく毀損している。更に株価の暴落、原油の暴落、世界貿易の縮小が重なり、今まで彼らを支えていた勝者の方程式がことごとく覆され、世界経済の中でその地位を大きく後退させられ、あるいは自らの存在を保つことにさえ困難を生じさせている。
一方日本では、多くの企業が潤沢なキャッシュフローを持ち、個人もまた1500兆円ともいわれる金融資産を持っている。円高による通貨膨張は留まることを知らず、世界経済の中で日本は唯一の勝者となってしまったと言える。いずれ大きく毀損した世界の資産の買い手として、円が再び世界へ向け奔流のごとく流れ出すことになるだろう。世界経済の復興はそのとき始まるだろう。それはパックスオブYENの時代の始まりでもある。