龍神沼の自由帳

気が向いたら更新しますわ

嘘っぱちでもドルは信認されなければならない

こないだ、米金利が0.75%下げられたときアメリカと世界の株価が大きく戻し、その結果ドルへの信認が戻り対円対ユーロでドル高になった。・・・じゃなくて、米金利の引き下げにあわせて、日欧でドル買いが実施されその結果としてのドル高に世界の投資家が反応し株価が大きく戻した、ってのが真実。
で今回の世界的な株価下落は、EUの中にあるユーロ安による輸入インフレへの恐怖が、株価の戻りに伴ってユーロ経済への自信が復活したECBの中の人の心配事となり、日米欧で合意していたドル高支援市場政策を放棄して、ユーロ高政策に舵を切りなおしたことに対して、世界の投資家達がブーイングを上げた結果なのです。まあEUとしたら金融産業がサブプライムショックに伴って起こった金融不安で大きな痛手を蒙っており、ユーロ安でEUから投資資金が逃げ出し始めると金融危機が起こるかもとかいう心配事もあるし、ドルにとって替わりたいという野望もあるしでつい暴走してしまったんだろうが、ドル安では米国の金利再引き下げの効果がまったく期待できなくなるんでたちまち世界の株価が反応してしまった。BRICs諸国を筆頭に世界経済が再失速という事態はEUも望んでいないから、彼らはふたたびユーロ金利引き下げの方向に舵を切りなおすだろう。