龍神沼の自由帳

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胡錦濤は江沢民と反日を、ともに葬ることを望んでいるのだろうか

 日中両国が共同プレス発表 Sankei Web

■日中共同プレス発表の骨子
 一、日中関係は両国にとり最も重要な2国間関係の一つ
 一、双方は日中共同声明、日中平和友好条約および日中共同宣言の諸原則を順守し、歴史を直視し、未来に向かい、両国関係の発展に影響を与える問題を適切に処理する
 一、双方は共通の戦略的利益に立脚した互恵関係の構築に努力する
 一、日本側は中国の指導者の訪日を招待。中国側は原則的にこれに同意
 一、日本側は戦後60年余、一貫して平和国家として歩み、引き続き、平和国家として歩み続けることを強調。中国側はこれを積極的に評価
 一、東シナ海を平和・協力・友好の海とするため、双方が対話と協議を堅持し、意見の相違を適切に解決する
 一、日中有識者による歴史共同研究を年内に立ち上げる
 一、双方は、核実験の問題を含む最近の朝鮮半島情勢に深い憂慮を表明。対話と協議を通じて朝鮮半島の非核化の実現、北東アジア地域の平和と安定維持のため、6カ国協議を推進し、ともに力を尽くす

 日中相互の政治的経済的利益について、従来日中関係を阻害してきた種々の雑音を棚上げした上で、双方の立ち位置を尊重した協力関係を構築していきましょう、ということかな。江沢民一派との政治権力抗争の最中に、反日政策の放棄と取れるような政治姿勢を見せることができるということは、胡錦濤派がマスコミ、治安勢力、軍部をほぼ掌握しているということだろうか。今回の安倍総理訪中期間中に反日デモや暴動など国内騒乱が起らなければ、胡錦濤政権の主導権が磐石に近いものと考えてもいいのかもしれない。
 中国が反日政策を停止し日中の相互関係の強化に向かう要因として考えられるのは、政治抜きの経済関係が中国の戦略的経済発展の阻害要因になること、中国が覇権国家としてその勢力を伸張する際に日米をともに敵とすることは中国の現状の国力から見て力不足であり、日本との友好関係を構築することで日米関係に楔を入れる必要があること、江沢民政治の否定のシンボルとして江沢民時代に推し進められた日本敵視政策を改めることで、胡錦濤派による権力掌握を内外に知らしめること*1などだろうか。
 まだまだ細部に関してはこれからだし、安倍総理歴史認識に関しての表明なども当然イベントとして用意されているだろうから*2もお互い突っ込まないことで約束ができているみたいだし、実際のところプレス発表の骨子だけでどうこういうのはまだ早すぎるとは思ったけど、とりあえず書いてみた。

*1:まあ諸刃の剣ではありますが

*2:発表済みでした OTL