龍神沼の自由帳

気が向いたら更新しますわ

新興国バブル中折れか・・・な?

リスク回避で円買いドル買いの流れになっている模様、ユーロは対円で大幅安な状況。民主党政権でグダグダな状態の日本経済がそれでもまだましとか、いったいどんな情勢なんでしょうね。オーストリアの株価が4%以上下落しているってことは、ここんとこ落ち着いているかに見えていた東欧の信用不安が再燃してるってことでしょうか。
新興諸国に投機資金が流れ込んで、通貨高と金利上昇のダブルパンチみたいです。ここ4〜5年新興国は海外からの資本の流入(主に円キャリートレード)によるインフラ整備とか生産力の増強が続いていたわけで、それがサブプライムショック以降も途切れていなかったのがリーマンショックで一時的にストップしたんだけど、実は既にリーマンショック以前に新興諸国は過剰投資状態になっていたんだと思います。資源の供給力増強も新規工場の建設も、サブプライム以前の世界の経済状況(つまりバブル状態の世界というか米欧経済)を元に予測が立てられていたのだから、既にその時点で生産力は過剰になっていて、サブプライム以降もその能力増強が続いてしまい、需給ギャップリーマンショック時点できわめて大きいものになっていたはずです。その後続いた世界経済の低迷により需給ギャップはさらに拡大しているのに、ジャブジャブ垂れ流しの金融緩和でできた過剰流動性をドル下落によって起こったドルキャリートレード新興国に流し込んでも、今度は新興国マネーゲームが起こるだけで実体経済にはなんら寄与するわけないです。それどころか、世界的な需要減少の中での通貨高と金利上昇は、これから確実に新興国経済を痛めつけることになるでしょうね。