亀は自分の成長に合わせて甲羅を大きくします。ヤドカリも体が大きくなればその体に合わせた新しい貝殻を探します。で、体の成長を国家で考えれば、それは当然GDPでしょう。GDPが20年ちょっとで2倍になったアメリカですが、そのアメリカの株価は8倍になりました。これが金融テクノロジーの威力なんですかね。その間日本の株価は1.2倍ぐらいにしかなっていません。これが金融後進国の現実なんでしょうか。
水ぶくれしたアメリカの株式市場で発生した余剰資金は世界を駆け巡り、日本を除くほぼ世界中の株価市場が、高株価の恩恵を受けました。それでも日本は世界二番目の経済規模を誇っています。アメリカの株価が日本同様1.2倍くらいしか伸びていない世界がもしあったら、その世界での日本の位置づけはどうなっていたでしょうか。バブルが崩壊せずアメリカ並みに株価が8倍になっていたら、日本の世界経済に占める割合はどれだけのものになっていたでしょうか。
これだけはいえると思います。日本の経済はアメリカによって不当に貶められていると。そしてアメリカの株価はどう見ても実体経済からかけ離れたものであり、それはアメリカのみが決めることができるグローバルスタンダードによって支えられているのです。
アメリカの株価が8倍になるのなら、日本の株価だって今の5倍くらいになったってちっともおかしくないぜ。でもそれではアメリカにお金が流れなくなるんでダウト。
