龍神沼の自由帳

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米国のサブプライムローン金利5年間据え置き

問題はその据え置かれた金利さえ払えないような連中が、サブプライムローンを組んだっていうことなんで、結局焦げ付いちゃうと思う。米政府の今回の措置は単なる気休めに過ぎない、というか株価反転のための手段として打ち出されたもので、決してサブプライムローン問題の最終的な解決にはならないだろう。そのくらいのことでサブプライムローンを組み込んだ証券が市場でふたたび流通するなど、甘い、甘すぎる。今回の目先の株価上昇に釣られて資金を投入した奴が損をするだけだと思う。サブプライム関連の最終的解決には、やはり欧米政府主導のサブプライムローン組み込み証券の買取シンジケートを作るしかないと思う。要は塩漬け、損は各国政府がかぶることで、この件はなかったことにするのが一番いいだろう。借り手のモラルハザード云々を言う向きがあるが、もともとが住宅価格の値上がりを当て込んでローンを組んだ転売目当ての連中に、モラルも何も有ったもんじゃない。*1
今回のクレジットクランチの根本原因は、米国の住宅バブルが終わりを迎え、不動産の資産価値が低下し始めたことに原因のほとんどがある。そしてその影響はサブプライムローン契約者の如き低所得者だけでなく、米国市民のほぼ全てに出てくることになる。既に来年の住宅価値の下落は120兆円近くに上るとの話も出ており、米国の景気減速はほぼ間違いないところだ。目先の株価上昇に目をくらまされることなく、今は守りに入って慎重な資産運用を図るべきである。今世界で起こっていることは、過剰流動性の押し付け合いというきわめてレートの高いババ抜きであると思ったほうが良いだろう。今必要なのは、世界経済のリセットに備えた資産運用なのである。

*1:もうひとつの目的としては、通常のカードローンから、金利の安いホームエクイティローンへの借り換えがある