龍神沼の自由帳

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帝国艦隊激走の戦譜:龍神沼作:宙奥混沌新社刊

昭和18年、帝国海軍は強力な雷撃力と高機動を誇る新型高速駆逐艦島風型の大量配備を開始した。昭和18年から19年にかけて、24隻の島風型が次々と戦列に加わってゆく。この獰猛な艨艟達を率いるのは、改阿賀野軽巡の建造を取りやめ新たに設計された大型高速巡洋艦富士型である。

富士型軽巡洋艦諸元
基準排水量13500t、満載排水量16100t、水線長212m、最大幅22m、機関出力184,000馬力、最大速力38.5ノット、航続力8,000浬/16ノット、主砲三式60口径15.5㎝連装両用砲5基10門、高角砲98式65口径10㎝高角砲連装6基12門、対空機銃96式25mm連装機銃20基、発射管93式61cm魚雷5連装発射管4基20射線、搭載機水上偵察機瑞雲4機、カタパルト2基
同型艦 富士(昭和19年1月竣工:神戸川崎造船所) 鈴鹿(昭和19年1月竣工:三菱長崎造船所)

この2隻の最新鋭巡洋艦は、老練熟達博識、教授と称される富士艦長仁木太郎と、新進気鋭、最大戦速の貴公子の異名を持つ鈴鹿艦長瀬名愛斗の、二人の海軍大佐によって指揮されることになる。マリアナから比島沖、硫黄島、沖縄と両艦に率いられる第26戦隊と第27戦隊は、硝煙の中を常に先陣を競い合いながら戦い続けていくのだった。