龍神沼の自由帳

気が向いたら更新しますわ

かつて「リュウの道」という漫画があった

 石ノ森章太郎がまだ石森だった頃、西洋旅館やら現代人情捕り物劇を描くはるか以前、センスオブワンダーな漫画家だった頃、「リュウの道」というSF漫画を少年マガジンで連載していました。その作中で主人公が遭遇するドームに覆われた都市、そのドームの中には自らが作り出す産業廃棄物によって苦しめられる高度成長時代の日本を思わせる・・・というか日本そのものをなぞった国家がありました。ドームはその国が世界に悪影響を与えるのを防ぐ為、より高位の文明社会を作り上げた未来人によって設置されたものでした。そしてその日本を思わせる国家は、破滅的な状況を打開する為無謀ともいえる侵略戦争を開始、未来人に徹底的にその軍隊を叩き潰されます。連載当時の環境汚染とか、エコノミックアニマルと呼ばれた経済発展とか、第2次世界大戦にいたる戦前の日本の閉塞状況等を織り込んだその漫画は、その全編を読んだわけでもないのにいまだに龍神沼の記憶に鮮明に焼きついています。
 幸いなことに日本はその自滅の道を歩むことは有りませんでしたが、最近の資源がぶ飲み、産業廃棄物垂れ流し、国家の生存を謀る為覇権主義的対外軍事膨張政策を採る中国の姿は、かつて読んだその漫画の中の封鎖国家そのままに見えます。そして世界はその中国に対して、そろそろNOと大きな声を出して言わなければならない時期が来ていると思います。もしかしたら日本の経済産業省が、その動きの先陣を切ったのかもしれません。『中国に鉄生産縮小を要求…政府、値崩れ懸念YOMIURI ONLINE