龍神沼の自由帳

気が向いたら更新しますわ

落花狼藉のさなか


足元をずぶずぶに濡らしながらいってきましたよお堀端、雨水が花びらを押し流す勢いで、桜は空からの集中砲火に次々と打ち落とされるばかり、淡紅色のトンネルはその鮮やかさを失い、灰色の空がだんだんと隙間を広げて覗き見えてきました。歩道の脇には雨に打たれるままに広げられたブルーシートが宴の夢の残骸かと打ち捨てられ、世の無常とはこのことかと考えさせてくれました。
春は桜、夏は青葉、秋は紅葉、冬は枯葉と、4年間歩き続けたこの道も、ずっと記憶の底に沈んだままだったんですが、四半世紀ぶりくらいに歩いてみたらわりと変ってなかったですね。かつての学び舎は本校舎こそ往時のままでしたけど、留学生会館は高層ビルへと大変身し、4年間入り浸った学生会館も取り壊され瀟洒な建物へと取り替えられていました。7〜11が学生生協の牙城に食い込んでいたのにはちょっとびっくりでした。校門には警備員が立ち、不審者の出入りのチェックに余念がなさそうだったので、残念ながら構内に入るのは断念、靴をじゅぶじゅぶいわせながら飯田橋方面へとさらに足を延ばしました。
昔見知ったものの痕跡を探しながらあちこち寄り道して歩いてみましたが、年齢を重ねるごとに減少していく脳細胞にあわせて記憶のほうも薄れていて、おもわずなつかしさに立ち止まり感慨にふけるってなことはございませんでした。寒さを増しながら相変わらず激しく降り続く雨の中、何を思ったか飯田橋から踵を返し市谷方面に向かい歩いてしまいました。うちの大学と背中合わせに靖国神社があったことなんてすっかり忘れていましたが、そういえばあの頃は靖国参拝なんてぜんぜん話題にもなってなかったから、その存在自体気にもしてなかったんでしょうね。
市ヶ谷で本屋に寄るとバッテリーⅥを発売してたので購入、その近所でネギラーメンを食べ落ち着いたところで新宿へ、乗り換え中に無性に甘いものが食べたくなり京王デパート食品売り場に乱入、最初はシュークリームでもと思ってたんですが、回転焼きに列をなす人たちに釣られて小倉3個とクリーム1個を購い自宅で今その最後の一個を食しながらキーボードを叩いております。
ところで干しっぱなしのシーツとカバー、どげんしたらよかとでしょうか。明日は晴れてほしいなあ。